ゴルフ上達編 15

 今まで聞く立場にいた私が、教える訳ではありませんが、聞かれる立場になりいろいろ分かってきました。

 先輩にも座馬は意外と知識が多いから、教える事に向いているとも言われました。その時は知識が多いってどんな状態?どういう事?あまり分かりませんでしたし、そうなのかなぐらいでした。

 そしてもっと決定的に知識や、理解が深まったのが、アマチュアを教える事でした。

 研修生でキャディーをしていたゴルフ場に大学生や、キャディーバイトに来ていた方達にゴルフを教えて欲しいと言われた事です。

 教えると言っても何を教えたら良いのか分からなかったので、聞きたい事があったら分かる範囲でなら伝えられるよと言った感じで答えていきました。

 1番始めに受けた質問で、いきなり衝撃を受けました。今までの記憶がいろいろよみがえりました。

「グリップってどうやって握る事が正しいのですか?」

 いきなり困りました。まず正しい握り方の定義がない事です。ゴルフを始めた時に握り方は説明されたのですが、それが正しいとか正しくないとか考えもしないで、そうなんだとしか捉えていませんでした。それが正しい握り方を聞かれ、正しいとは何かが分かりませんでした。雑誌などで見たりプロに聞いたりはしましたが、皆違うので自分の握りやすさでスイングしてました。正しさは人によって違うし、正しいといった感覚がありませんでした。
 そして、こんな感じで握っているよと伝えると、これが正しいのですか?言われるとこっちも不安になります。さらにこのグリップ今までと違うからスイングしにくい、あたらないのですが本当にこれが正しくて、このグリップじゃないといけないのですか?意味不明で戸惑いました。

 私が質問して来た相手はプロです。プロに質問して、答えてくれた事に正しいですか?これはスイングしにくいです、このスイングじゃないとプロになれないですかと聞き返したらぶっ飛ばされます。だったら聞くなです。

 しかし相手はアマチュアで100きれないで困っていた方なので、普通に聞かれます。そのままこれが正しいと言い張る事も出来ましたが、私も不安なので詳しく聞き出す事にしました。
 手の平のどこにグリップがあたっている感覚とか、指の感覚、しっかり感や、緩み感、力感が有る無し、手首の感覚。他にも左手と右手の感覚と一体感。よくあるインターロッキングやオーバーラッピング。フックグリップや、スクエアグリップ。ショートサム、ロングサム。フィンガー、パームなどありとあらゆる持っている知識で聞き出し、伝えました。
 するとグリップにおけるゴルフ用語が全く通じない事にも気が付かされました。
とにかく漠然と握っていましたが、グリップが綺麗に握れず、違和感がある事だけは分かっていたみたいでした。
 ある程度の綺麗さは必要だが、ゆるまず、しっかり感と力感の違い。グリップと手の平に隙間ができない様な感覚、極端なフックグリップにならずスクエアを定義しこれからあまりずれない程度の範囲で、右の小指はスイングスピードが上がってくるまではインターにしないで、オーバーかテンフィンガーで握る事をお勧めするなど細かくいろいろ伝えました。

 すると最初に伝えた感じからは異なり、本人の握りやすさとしっかり感が出て、これなら慣れればスイングできそうだと喜んでくれました。

 この事で私自身も自分のグリップを見直し、スイングとグリップの関係を考える様になりました。

 今まで聞いてきた事がいろいろ思い出されましたが、最初の頃に言われた事がよみがえってきました。

 私がゴルフを始めた頃にあるコーチに、座馬は素直に聞かないから教えても意味がないと言われた事です。

 次回に続く。

 

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