ゴルフ上達編 7

 この年にもうひとつ違うトーナメントのバイトに行きました。今度はキャディーではありませんが、テレビ局のバイトでパー3のティグランドでどの選手が何番のクラブで打つかを報告するバイトでした。

 ずっと同じホールで全ての選手が通過するまで報告します。

 特等席でスイングと球筋が見えました。

 間近で見ると迫力がありましたが、スイングスピードが早いのでほとんど見えずボールばかり見ることになります。
そしてこのホールの問題が、パー3で230Y〜240Yぐらいでほぼフラットなので、落ちぎわが見えないのと、距離が長過ぎて使用クラブが5Wか3アイアンを使用します。
 コントロールと、ヒットが難しくなかなかキレイに飛ばせる選手がいませんでした。やっぱりロングアイアンは難しいのだなと感じるだけで、あまり得る事は無かった気がします。 

 ただ思い切り振っている様には感じたので、私も出来るだけ速く、思い切り振れる様にはならなくてはいけないのだと思いました。

 この年に2つのトーナメントでバイトする事が出来良かったのですが、いろいろ難しく考えさせられる様になりました。

 見たり聞いたり、肌で感じる事の大切さは分かるのですが、私から見た印象と本人の感覚が違う事、聞いても感覚が違い過ぎて正しい事なのか、間違っている事なのかの判断がつかない事。
 最終的には自分で判断して取り組む事になるのですが、もし間違っていたらこのまま進んでもゴールに辿り着かないのでは無いかという不安が出てきました。

 今まででしたら、出来そうな事と良いフィーリングをベースに練習して来たのですが、トーナメントプロに聞くと自分には無い感覚であったり、それはあまり良く無いと聞いてしまうと迷ってしまいます。

 だからと言って何か方法があるわけでもありませんから練習するしかありません。今までどおり友人や先輩に聞くしか方法が無いのと、自分の感覚に従うしかありません。

 そんな事で迷っている時に、学校の研修旅行でアメリカのユタ州のセントジョージに行ける事になりました。これはチャンスですし、面白そうだったので申し込む事にしました。

 そのセントジョージにはUSPGAで戦った事もあるプロがいて、そのプロのレッスンを受けれる事になってました。

 一週間ぐらいの研修で、練習とラウンドをさせてもらいました。セントジョージの町はサマータイムもあり朝6時頃から、夜8時頃まで明るいので長い時間練習できましたし、何と言っても芝生の上から練習できます。

 アプローチもパッティングもあります。日本の様に町の中に練習場がある訳ではなく、コースの練習場で練習するのでコースの環境が使えますし、土地が広いのでかなり広く造ってあるので思い切って色々なショット練習が出来ます。

 この環境で短い期間ですが、聞きたいことを聞きました。
英語が話せる訳ではありませんが、何となく聞く事が出来ました。もちろん通訳してもらいながら質問を繰り返すかたちです。

 実は今思い返してもその時何を聞いたか、何を教えてもらったのかが全く思い出せません。

 ただそのプロのスイングが私にとって衝撃的で、どうやって打ってるのか聞きたいと言って、目の前で打ってもらっていた記憶はあります。私のスイングなどどうでも良いからあなたのスイングを教えてくれ、真似をしたいと。こんな感じです。

 そのプロはジャックニクラスと同じ年代のプロで、私より40歳ほど上でした。180cmぐらいで90kgの体型で大きくは見えましたが、飛距離がすごくてとてもシニアプロには感じませんでした。私も飛ばない方ではなかったのですが、全く勝てる気がしませんでした。

 そのスイングが非常におとなしく見えました。当時タイガーウッズが出て来た頃で、タイガーの躍動感溢れるスイングと異なり、体の使い方がおとなしく、ある意味アームだけでスイングしている様に映りました。これだけスイングが崩れにくくバランスの良いスイングで、あの飛距離が出せるのでしたら、強いゴルフができると衝撃を受けました。

 ただ聞くと、どうしても私の見た感じとプロの感覚が違うのです。
私にはこの様に見えるのですが、この感覚はありますか?全く無いと言われたりしました。

 プロにも私の真似をするのではなく、自分のスイングを作りなさい。私の真似をしたところでうまくはいかないだろうし、上達もしないと言われました。
 それでも私はあなたの様にスイングしたいのだと強く感じたと思います。

 アメリカの研修があっという間に終わり日本に帰国しても、何かが解決した訳ではありません。それでも迷う事は減りました。理由はアメリカでレッスンを受けたプロの真似をする事にしたからです。プロに聞いた感覚や、自分の目で見た印象をそのままスイングする感じです。良いか悪いかなど関係ありません。そのプロの様にスイングするのみです。似ているのか似てないのかも関係ありません。自分がそのつもりで打っているだけです。

 ひたすらに聞いた感覚を研ぎ澄ませるだけです。

 そして2年間の学校生活も終え卒業する事になりました。

次回に続く。

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